2014年6月16日月曜日

教育資金贈与、1年間で4500億円に


◆1件あたり約667万円の贈与



昨年4月に「教育資金の一括贈与に係る贈与税の


非課税措置」がスタートしましたが、信託協会によると、



加盟する信託銀行で取扱う教育資金贈与信託は


今年3月末までの1年間で、契約数が67073件、


信託財産設定額は4476億円となったようです。
 


この制度は、祖父母等(受贈者の直系尊属)が


孫等(30歳未満)に対して教育資金を一括贈与する場合、


受贈者ごとに1500万円(学校等以外に支払われる


金額は500万円)まで贈与税を非課税とする措置で、


利用するには取扱金融機関で開設した専用口座に


贈与する教育資金の預入等を行い、管理する必要があります。
 


なお、27年末までに行う贈与が対象となります。



◆Q&A



Q.どのような費用が非課税の対象?


A.入学金や授業料など学校等に直接支払う費用は


1500万円まで、塾や習い事など学校等以外に


支払う費用は500万円まで、贈与税が非課税となります。


なお、教育資金として支出したことを証明する領収書等を


金融機関に提出する必要があります。



Q.口座契約はどうなったら終了する?


A.*受贈者が30歳に達する、*受贈者が亡くなる、


*残高がゼロになり、契約を終了させる合意がある、


のいずれかに該当した場合に終了します。



Q.口座契約終了時に残額がある場合は?



A.教育資金支出額を控除した残額


(残高+教育資金に該当しない支出額)がある場合は、


契約終了時点でその残額の贈与があったものとして


贈与税が課税されます(受贈者が亡くなった場合は除く)。








2014年6月9日月曜日

経営者保証によらない融資の取組事例



◆経営者保証を提供しない場合の経営状況は



中小企業経営者の個人保証に依存しない融資を


促進させるため、経営者保証に関する契約時及び


履行時等における中小企業、経営者及び金融機関の


対応についての自主的ルールとして、


「経営者保証に関するガイドライン」が策定され、


今年2月から適用されています。
 


本ガイドラインでは、経営者保証を提供しない資金調達を


希望する場合に必要な経営状況として、



①経理や資産所有等について法人と経営者の関係を


明確に区分・分離すること、



②財務状況及び経営成績の改善により信用力を強化すること、



③正確・丁寧に信頼性の高い情報を開示・説明し、


経営の透明性を確保する等に努めることが求められています。



◆ガイドラインを活用した金融機関の取組事例



金融庁が公表した「経営者保証に関するガイドラインの


活用に係る参考事例集」では、金融機関における


取組みが紹介されており、例えば、経営者保証を


求めなかった事例として次のような経営状況が


挙げられています。



①「中小企業の会計に関する基本要領」に則った


計算書類を作成し、法人と経営者の間に資金の貸借はなく、


役員報酬も適正な金額となっているなど、


資産・経理が明確に区分・分離されている。



②収益力で借入金の返済が十分可能であり、


また、借換資金の調達余力にも問題がない。




情報開示の必要性にも十分な理解を示し、


適時適切に試算表や資金繰り表により財務情報等を


提供しており、長年の取引の中で良好な


リレーションシップが構築されている。








2014年6月3日火曜日

25年分所得税・贈与税の確定申告状況


◆所得税の申告状況



国税庁が公表した平成25年分の確定申告状況によると、


所得税の確定申告書を提出した方は2143万4千人


(前年比0.4%減)で、そのうち申告納税額が


あったのは621万8千人(同.%増)、


還付申告は1240万3千人(同.%減)でした。
 


昨年は、経済対策や金融緩和などにより株式相場が


上昇したことから、株式等の譲渡所得を


申告した109万8千人(同11.6%増)のうち、


所得金額があった方は66万1千人(同189.1%増)、


その所得金額は4兆8357億円(同238.0%増)となり、


大幅に増加しています。
 


なお、確定申告の義務がない方の還付申告は、


5年間行うことができます(25年分は30年末まで)。



◆贈与税の申告状況
 


贈与税の申告書を提出した方は49万1千人


(前年比12.6%増)で、そのうち暦年課税


(110万円の基礎控除)を適用したのは


43万9千人(同12.4%増)、


相続時精算課税は5万2千人(同13.6%増)でした。
 



また、住宅取得等資金の非課税制度については、


7万5千人(同18.5%増)が適用し、


5767億円(同1.1%増)が非課税となっています



なお、26年中は一般住宅500万、


省エネ・耐震住宅1000万円(震災被災者は異なる)まで、


住宅取得資金の贈与が非課税となります


(同制度は26年までの措置となっていますが


延長される可能性があります)。

 


来年から相続税の基礎控除引下げなどが


始まりますので、贈与税の基礎控除や非課税制度を


活用した生前贈与が有効な対策となります。








2014年5月26日月曜日

食品なども外国人向け免税販売の対象に


昨年、日本を訪れた外国人旅行者が初めて


年間1千万人を超え、今年は昨年を大幅に上回るペースで


推移しており、外国人旅行者向け消費税免税制度の


改正によって各地域の特産品などの販売増加が


期待されています。



◆10月から食品などの消耗品も免税対象に



同制度は、外国人旅行者などに対して、


免税店(輸出物品販売場)が通常生活で使用する物品を


一定の方法で販売する場合に、消費税が免除される制度です。


現行は、家電や装飾品、衣類など消耗品以外のもので、


1万円超(1人1日1店舗あたりの合計額)の購入が


免税対象となっています。
 


26年度税制改正により、対象品目が拡大され、


今年10月から食品類、飲料類、薬品類、化粧品類などの


消耗品も免税販売の対象になります。



◆消耗品を免税販売する場合の要件は



 新たに対象となる消耗品は、5千円超50万円以下


1人1日1店舗あたりの合計額)の購入が免税対象となり、


次の方法で販売する必要があります。



①購入者のパスポート等に購入記録票


(免税物品の購入の事実を記載した書類)の貼り付けて、


割印をすること。



②購入者から「消耗品を購入した日から30日以内に


輸出する旨を誓約する書類」の提出を受けること。



③指定された方法により包装されていること


(袋または箱による包装で、開封した場合に開封したことが


わかるシールで封印することなど)。
 


なお、免税店を開設するには、販売場ごとに


事業者の納税地を所轄する税務署長の許可


受ける必要があります(一定の条件あり)。










2014年5月19日月曜日

簡易課税制度の基礎と改正について



◆簡易課税制度の基礎と注意点
 


消費税の納税額は原則、課税売上げに係る消費税額から、


課税仕入れ等に係る消費税額を控除した金額となりますが、


前々事業年度の課税売上高が5千万円以下の場合は、


簡易課税制度を適用することができます


(適用する課税期間の前日までに届出書の提出が必要)
 


簡易課税制度は、売上に係る消費税額に


事業区分ごとに定められたみなし仕入率


(小売業80%、サービス業50%など)を乗じた金額が


仕入れ等に係る消費税額となるため、簡便的に納税額を


計算することができる制度ですが、同制度を


選択した場合は、2年間以上の適用が必要となります。
 


また、多額の設備投資などを行い、


原則課税で計算すれば還付が受けられる場合でも、


簡易課税では受けられないことなどに注意しましょう。



◆みなし仕入率の改正と経過措置



26年度改正では、簡易課税のみなし仕入率について、


金融業・保険業を50%(現行60%)、


不動産業を40%(現行50%)とする改正が行われ、


27年4月以後に開始する課税期間から適用されます。
 


この改正には経過措置があり、26年9月30日までに


「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出していれば、


届出書に記載した「適用開始課税期間」の


初日から2年間に開始する課税期間


(簡易課税を適用しなければいけない期間)については、


改正前のみなし仕入率が適用されます。
 


例えば、3月末決算の不動産業者が26年9月30日に


届出書を提出した場合、27年4月~29年3月までの


2年間は、みなし仕入率が50%となります。










2014年5月13日火曜日

役員給与を改定する場合は




◆役員給与を全額損金算入するには




役員給与を全額損金に算入するためには原則、定期同額給与



(支給時期が1ヵ月以下の一定期間毎で、その事業年度中の



支給額が同額)であることが要件となっており、



支給額を改定する場合は、通常、決算後3ヵ月以内に開催する



株主総会の決議により改定する必要があります。
 



事業年度の中途で、利益調整目的や一時的な



資金繰りなどのために役員給与を改定した場合は、



損金不算入となる金額が生じることになりますが、



「経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由



(業績悪化改定事由)」や「職制上の地位の変更、



職務の内容の重大な変更その他これらに類するやむを得ない



事情(臨時改定事由)」などの事由による減額改定については、



全額損金算入できます。




◆業績悪化改定事由には客観的な事情が必要
 



「業績悪化改定事由」とは、



財務諸表の数値が相当程度悪化した場合、



第三者の利害関係者(株主、債権者、取引先等)との


関係上、減額せざるを得ない事情が生じている場合、



現状では売上などの数値的指標が悪化しているとは



言えないが、客観的な状況(主要な得意先が手形の不渡りを



出したなど)から、今後著しく悪化することが



避けられない場合など、客観的な事情があれば該当します。



なお、法人税率は近年引下げ傾向にある一方、



昨年から給与所得控除額に上限



1500万円超は245万円)が設けられ、



28年には1200万円超で230万円、



29年以降は1000万円超で220万円が上限額になるなど、



所得税が増税されることも考慮して役員給与を決めましょう。