退職金は、長年の勤労に対する
報償的給与として
一時に支払われるものであるため、
退職所得控除や他の所得と分離して
課税されるなど、
税負担が軽くなるよう配慮されています。
◆勤続年数に応じた退職所得控除額
退職金の支払いを受けた場合、
所得税の課税対象となる退職所得は
【(退職金-退職所得控除額)×1/2】
で算出します(特定役員に対する
退職金については異なる)。
これに所得税の税率を掛けて、
控除額を差し引いた金額が
所得税額(基準所得税額)となります。
この退職所得控除額は、
勤続年数(1年未満の端数がある場合は1年)
に応じて計算され、
*勤続年数20年以下は
【40万円×勤続年数】、
*勤続年数20年超は
【800万円+70万円×(勤続年数-20年)】
となります。
なお、障害者となったことに
直接基因して退職した場合は、
100万円を加算した金額が
退職所得控除額となります。
◆退職金を相続人が受け取った場合は
小規模企業共済による
共済金(準共済金)や、
中小企業退職金共済によって
支払われる退職金を
一括で受け取った場合も
退職所得扱いとなり、
退職所得控除額を
差し引いた額の1/2が
課税対象となります。
この場合、
退職所得控除額の勤続年数は、
契約期間(掛金が納付された期間)となります。
なお、被相続人が亡くなったことで、
死亡後3年以内に支払が確定した
退職金が相続人などに支払われた場合、
その退職金は相続税の課税対象となり、
【500万円×法定相続人の数】を
超えた部分が課税対象となります。
国税庁は
「平成28年分民間給与実態統計調査」
を公表しました。
◆給与所得者の約6割は400万円以下
調査結果によると、
1年を通じて勤務した
給与所得者数は4869万人
(男性2862万人、女性2007万人)で、
1人当たりの平均給与は
前年比0.3%増の422万円
(平均年齢46歳、平均勤続年数12年)
となり、4年連続の増加となりました。
なお、男女別の平均給与は、
男性521万円、
女性280万円となっています。
一方、給与階級別分布をみると
300万円超400万円以下が
最も多く854万人(構成比17.5%)、
次いで200万円超300万円以下が
796万人(同16.3%)となっており、
400万円以下の給与所得者は
合計2782万人と
全体の57.1%を占めています。
また、事業所規模別の平均給与をみると、
従事員10人未満の事業所では339万円
(男性420万円、女性242万円)、
10~29人では393万円
(男性476万円、女性268万円)
となっています。
◆税額の半分は1千万円超の給与所得者
給与所得者のうち4112万人が
源泉徴収により所得税を納税しており、
その税額は9兆418億円で
給与総額に占める
税額の割合は4.73%でした。
また、給与階級別の税額をみると、
1千万円超の給与所得者は208万人で
全体の4.2%にすぎませんが、
その税額は合計4兆5167億円と
約半分(49.9%)を占めています。
なお、今年から
給与所得控除の上限引下げにより、
給与収入1千万円超の場合の
控除額は220万円が上限となっています。
◎地域別最低賃金の改定……
29年度の改定額は、
すべての地域で22円以上(~26円)の
引上げ額となっています。
発効日は各都道府県で異なりますが、
9月30日から10月14日までに
発効されます。
(厚労省や労働局のホームページ等で確認)
◎改正育児・介護休業法の施行……
育児休業に係る子が
1歳6ヵ月に達する時点において、
保育所に入れないなどで
更に休業が必要と認められる場合に、
子が2歳に達する日まで、
育児休業の取得が可能になります。
なお、延長した場合は
育児休業給付金の給付期間も
2歳までとなります。
◎「つみたてNISA」の申込開始……
来年1月から導入される
「つみたてNISA」の申込が始まります。
つみたてNISAは、
年間40万円を上限に
買付けた一定の投資信託による
運用利益が最長20年間、
非課税となる制度です。
買付けは、積立契約(累積投資契約)に基づき、
定期的に一定金額の買付けを行う方法に限られます。
なお、現行のNISA
(年間投資上限120万円、非課税期間5年)
とは選択制です。
◎「フラット35」の制度変更……
住宅金融支援機構と
民間金融機関が提携して提供する
全期間固定金利住宅ローン
「フラット35」は、
10月申込受付分から
団体信用生命保険付きの住宅ローンとなり、
従来の年払いによる
団信特約料が不要になります。
また、保障内容も充実します。
◎65歳以上の方が療養病床に
入院した際の居住費の見直し……
居住費の標準負担額について、
医療の必要性の低い方は
1日あたり370円(現行320円)に、
医療の必要性の高い方
(指定難病の方は除く)は、
200円(現行0円)に引上げられます。