本年10月から消費税率引上げとともに、
飲食料品(酒類・外食を除く)と
一定の新聞を対象とした軽減税率制度が実施されます。
◆「飲食料品」に関するQ&A
Q.軽減税率の適用対象となる「飲食料品」とは?
A.飲食料品とは、
食品表示法に規定する食品
(酒税法に規定する酒類を除く)をいい、
人の飲用又は食用に供されるものです。
また、食品と食品以外の資産が
一体として販売されるもののうち、
税抜価額が1万円以下で、
食品に係る部分の価額の占める割合が
2/3以上である場合も含まれます。
Q.みりんや料理酒等の販売は対象?
A.酒類に該当する「みりん」は対象外です。
ただし、酒類に該当しない
「みりん風調味料(アルコール分が一度未満)」や、
「料理酒などの発酵調味料
(アルコール分が一度以上だが塩などを加えることで
飲用できないようにしたもの)」
は対象です。
Q.栄養ドリンク(医薬部外品)の販売は対象?
A.「医薬品」、「医薬部外品」、「再生医療等製品」は
食品に該当しないため対象外となります。
なお、医薬品等に該当しない栄養ドリンクは対象です。
Q.食品の製造において使用する「添加物」は対象?
A.食品衛生法に規定する「添加物」は対象です。
Q.飲食料品を販売する際に使用する包装材料や容器の取扱いは?
A.飲食料品の販売に付帯して通常必要なものとして
使用されるものである場合は、
包装材料等も含め対象となります。
なお、贈答用の包装などで別途対価を定めている場合、
その包装材料等の譲渡は対象外となります。
◆平成30年度のふるさと納税は約5127億円
総務省が公表した
「ふるさと納税に関する現況調査」によると、
平成30年度(平成30年4月~平成31年3月)に行われたふるさと納税は、
全地方団体の合計で受入額が約5127億円(前年度比1.4倍)、
受入件数が約2322万件(同1.34倍)でした。
このうち、確定申告を行わなくても
控除が受けられるワンストップ特例を利用した受入額は
1141億円、受入件数は581万件となっています。
また、市区町村別で受入額が最も多かったのは、
大阪府泉佐野市の498億円、
次いで静岡県小山町の251億円、
和歌山県高野町の196億円、
佐賀県みやき町の168億円と続きます。
なお、上記の4団体は、
今年6月から総務大臣がふるさと納税の対象となる
地方団体を指定する制度により指定対象外となったため、
6月以降に4団体に対して支出した寄附金は、
住民税からの特例控除の適用は受けられません
(通常の寄附金控除として所得税と住民税の基本分の控除は適用可能)。
◆今年度分住民税における控除の適用状況は
ふるさと納税を行った方が確定申告又は
ワンストップ特例制度を適用した場合は、
ふるさと納税を行った翌年度分の住民税から控除されます
(ワンストップ特例適用者は所得税控除分を含めて控除)。
平成30年中(平成30年1月~12月)に行った
ふるさと納税により、
令和元年度分の住民税から控除を受けた方は
395万人(前年度比1.34倍)で、
その控除額は3265億円(同1.33倍)となりました。
このうち、ワンストップ特例制度を適用した方は
162万人、控除額は966億円です。
先月閉会した第198回通常国会において、
4月以降に成立した主な改正法等は次のとおりです。
◎健康保険法等の改正……
*マイナンバーカードを健康保険証として利用可能にする、
*健康保険の被扶養者について、
要件に国内居住者であることを追加する
(留学生などは例外的に要件を満たす)など。
◎女性活躍推進法等の改正(パワハラ防止法を含む)……
*女性の活躍推進に向けた事業主行動計画の策定・届出義務や、
情報公表義務の対象を、
常時雇用する労働者が101人以上
(現行は301人以上)の事業主に拡大、
*事業主に、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置義務(相談体制の整備等)を新設するなど。
◎中小企業強靱化法……
*中小企業の災害対応力を高めるため、
中小企業の事業継続力強化に関する計画(事業継続力強化計画)の認定制度を創設し、
金融や税制の支援措置を講じるなど。
◎デジタル手続法……
行政手続等の利便性の向上や行政運営の簡素化・効率化を図るため、
行政手続のオンライン実施を原則化する。
◎子ども・子育て支援法の改正……
今年10月から、
全ての3~5歳児と住民税非課税世帯の0~2歳児を対象に保育所や幼稚園、
認定こども園などの利用料を原則、無償化する。
◎民法等の改正……
養親の実子とする特別養子縁組について、
対象年齢を原則15歳未満(現行は6歳未満)に拡大するなど。
◎道路交通法の改正……
*自動運転技術の実用化に対応した
運転者等の義務に関する規定を整備、
*運転中の携帯電話使用等に対する罰則の強化など。
今月から施行された民法(相続法)改正により、
相続人以外の親族が被相続人の療養看護等を行った場合に、
その寄与に応じた金銭の支払を相続人に請求できる
特別寄与料の制度が創設されました。
◎特別寄与者……
被相続人に対して無償で療養看護
その他の労務の提供をしたことにより
被相続人の財産の維持又は増加について
特別の寄与をした相続人以外の親族
(6親等内の血族、3親等内の姻族)が
特別寄与者に該当し、
相続開始後、特別寄与料の支払を相続人に請求できます。
なお、相続放棄した方などは特別寄与者になれません。
◎特別寄与料の請求……
特別寄与料の支払については、
特別寄与者と相続人の協議によって決めることになりますが、
当事者間の協議が調わない場合は、
特別寄与者が家庭裁判所に処分を請求することで
特別寄与料を定めることができます。
ただし、相続開始及び相続人を知った時から6ヵ月以内、
又は相続開始の時から1年以内に請求する必要があります。
◎特別寄与者の課税関係……
特別寄与料は相続人から支払われるものですが、
被相続人から遺贈により取得したものとみなして、
相続税が課税されます(相続人ではないため2割加算の対象)。
なお、特別寄与料の取得による相続税の申告は、
特別寄与料の支払額が確定したことを知った日の翌日から
10ヵ月以内に行う必要があります。
◎特別寄与料を支払った相続人の課税関係……
相続人が支払う特別寄与料の額は、
相続税の課税価格から控除されます。
相続税の申告期限後に特別寄与料の支払額が確定した場合は、
確定したことを知った日の翌日から
4ヵ月以内に更正の請求を行います。
先月閉会した通常国会において成立した
「中小企業強靱化法」が、本日から施行となります。
◆災害対策など事業継続力強化の取組を支援
同法は、中小企業の災害対応力を高めるとともに、
円滑な事業承継を促進するため、
①事業継続力強化に関する計画(事業継続力強化計画)の認定制度を創設し、
認定事業者に対して支援措置を講じる
「改正中小企業等経営強化法」、
②今年度税制改正で個人事業者の事業承継税制が創設されたことに伴い、
遺留分に関する民法特例の対象を拡大した
「改正承継円滑化法」などが盛り込まれています。
このうち①は、自然災害などの被害を受けた際の
事業継続計画(BCP)の策定を支援するものです。
中小企業者が単独又は複数事業者で連携して行う事業継続力強化計画を作成し、
認定を受けることで、
信用保証枠の追加や低利融資といった金融支援のほか、
税制においても防災・減災設備を取得等した場合の支援措置が利用できます。
◆防災・減災設備を取得等した場合の税制措置
税制の支援措置は、
認定を受けた事業継続力強化計画に基づき、
一定の防災・減災設備(特定事業継続力強化設備等)を取得等して事業の用に供した場合に、
取得価額の20%の特別償却が適用できます。
対象となる設備は、
自家発電機や排水ポンプ等の「機械装置(100万円以上)」、
制震・免震ラックや衛星電話等の「器具備品(30万円以上)」、
防火シャッターや排煙設備等の「建物附属設備(60万円以上)」です。
なお、本税制は本日から令和3年(2021年)3月までの間に取得等した設備に適用されます。
国税庁は、法人税基本通達等を一部改正し、
法人向け定期保険等の取扱いを見直しました。
◆最高解約返戻率に応じて一定割合を資産計上
改正通達では、法人が契約し、
役員等を被保険者とする定期保険及び第三分野保険
(がん保険や医療保険等)の保険料に関する取扱いを統一した上で、
保険期間が3年以上の定期保険等であり、
最高解約返戻率が50%を超えるものに加入して支払った保険料は、
次のように最高解約返戻率に応じて
一定割合を資産計上(損金算入を制限)します。
◎最高解約返戻率が50%超70%以下となる場合……
保険期間の前半40%に相当する期間は、
支払保険料の40%を資産計上(60%を損金算入)します。
ただし、被保険者一人当たりの年換算保険料相当額が
30万円以下の場合は資産計上の必要はなく、
期間の経過に応じて損金算入できます。
◎最高解約返戻率が70%超85%以下となる場合……
保険期間の前半40%に相当する期間は、
支払保険料の60%を資産計上(40%を損金算入)します。
◎最高解約返戻率が85%超となる場合……
保険期間開始から最高解約返戻率となる期間の終了までは、
「支払保険料×最高解約返戻率×70%(保険期間開始から10年経過までは90%)」を資産計上(残額を損金算入)します。
◆改正通達の適用時期は
改正通達は、
令和元年7月8日以後の契約に係る定期保険
又は第三分野保険の保険料について適用されます
(解約返戻金相当額のない短期払の定期保険等は令和元年10月8日以後の契約に適用)。
なお、既契約の保険料への遡及適用はありません。
国税庁は7月1日、令和元年分の路線価を公表しました。
全国の標準宅地(約32万地点)における評価基準額は
全国平均で前年比1.3%のプラスとなり、
4年連続で上昇しています。
◆相続等での土地評価額の基準となる路線価
路線価は相続税や贈与税において
土地等の評価額を算定する際の基準となるもので、
道路に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価額です。
相続等で取得した土地の評価方法には、
路線価方式と倍率方式があり、
路線価方式は土地の形状等に応じて
補正した路線価を面積に乗じて算出します。
一方、倍率方式は路線価が定められていない土地の評価方法となり、
固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて計算します。
平成27年以降、相続税の基礎控除額は
「3千万円+600万円×法定相続人数」に引下げられていることから、
相続財産で大きな割合を占める土地の評価額を把握しておくことが重要です。
◆「小規模宅地等の特例」の適用で評価減
また、被相続人の居住または事業用に使われていた
宅地等を相続により取得した場合は、
一定要件を満たすことで評価額を大幅に減額できる
「小規模宅地等の特例」の適用がポイントになります。
居住用宅地等については、
同特例により330㎡まで評価額を80%減額できますが、
適用できるのは原則、
配偶者や被相続人と同居していた親族が取得した場合です。
ただし、配偶者や同居親族がいない場合に限り、
相続開始前3年以内に持ち家に居住したことがないなどの
一定要件を満たす別居親族(いわゆる「家なき子」)であれば適用できます。