29年度税制改正では、
取引相場のない株式の評価について、
類似業種比準方式における配当金額、
利益金額、
簿価純資産価額のウエイトの見直しや、
評価会社の規模区分の
金額等の基準の見直し等が行われ、
29年1月以後の相続等により
取得した財産評価に適用されます。
◆同族株主が取得した場合は原則的評価方式
取引相場のない株式の評価方法は、
相続や贈与などで
株式を取得した方によって異なり、
議決権割合が30%以上であるグループ
(株主とその同族関係者)に
属している同族株主等が
取得した場合は原則的評価方式、
それ以外の方が取得した場合は
特例的な評価方式(配当還元方式)
により評価します。
原則的評価方式には、]
類似業種比準方式と
純資産価額方式があり、
類似業種比準方式は、
事業内容が類似する
複数の上場会社の株価の平均値に、
評価会社と類似業種の1株当たりの配当、
利益、純簿価純資産の
比準割合を乗じて評価する方式です。
一方、純資産価額方式は、
評価会社が仮に解散した場合の
正味財産に基づいて評価する方式です。
◆会社の規模に応じた評価方法
原則的評価方式で評価する場合は、
会社の規模に応じて
大・中・小会社のいずれかに区分され、
原則として、
大会社の株式は類似業種比準方式、
小会社は純資産価額方式、
中会社はこれらの併用方式により評価します。
なお、会社の規模区分については、
従業員数70人以上は大会社となり、
従業員数70人未満の場合は
総資産価額、従業員数、取引金額の
基準により判定することになります。
福岡・大分県を中心とした
記録的豪雨により、
被害を受けられた皆様に
心よりお見舞い申し上げます。
今般の災害により被害を受けた
中小企業対策として、
日本公庫等による
災害復旧貸付や
信用保証協会による
セーフティネット保証、
小規模企業共済制度の
加入者に対する
災害時貸付などが実施されます。
◆会社の資産が損害を受けた場合など
災害により商品や店舗などが
滅失・損壊した場合の損失額や、
損壊した資産の取壊し、
土砂などを除去するための
費用は損金になります。
また、損傷を受けた店舗や機械などの
固定資産について、
原状回復のために補修などを行った場合や、
被災前の状態を維持するための
補強工事などに支出した費用も
修繕費として損金になります。
なお、災害を受けた取引先に対して、
災害見舞金の支出や、
事業用資産の供与などを
行った場合の費用は、
交際費等にはならず損金になります。
◆災害に対応する税制上の措置が常設化
29年度税制改正において、
災害に対応する税制上の措置が常設化され、
法人税関係では
「災害損失の繰戻しによる法人税額の還付」
など震災特例法で手当てされていた
措置の一部が常設化されました。
災害損失の繰戻し還付は、
災害のあった日から1年を
経過する日までの間に
終了する各事業年度
(又は災害のあった日から
6月を経過する日までの間に
終了する中間期間)において
生じた災害損失欠損金額がある場合に、
災害欠損事業年度開始の日前2年
(青色申告書でない場合は前1年)
以内に開始した事業年度の法人税額のうち、
災害損失欠損金額に対応する
一定額を還付請求できるというものです。
本日、相続税や贈与税において
土地の評価額を算定する際の基準となる
29年分の路線価(及び評価倍率)が公表されます。
◆相続等で取得した土地の評価方法は
路線価とは、
路線(道路)に面する標準的な
宅地の1㎡当たりの価額のことで、
相続等で取得した土地の評価方法は、
路線価方式と倍率方式があります。
路線価方式は、
路線価が定められている土地の評価方法で、
路線価を土地の形状等に応じて補正した後に、
その土地の面積を乗じて計算します。
一方、路線価が定められていない土地は
評価倍率を用いた倍率方式となり、
固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて算出します。
なお、路線価等は、国税庁HPで閲覧できます。
◆居住用宅地等に係る「小規模宅地等の特例」
27年に相続税の基礎控除額が
「3千万円+600万円×法定相続人数」
に引下げられたため、
土地等を相続する場合は
「小規模宅地等の特例」
を適用できるどうかがポイントとなります。
この特例は、
被相続人(亡くなった方)の
居住または事業用の宅地等を
相続により取得した場合、
一定要件を満たせば相続税評価額を
大幅に減額できる制度で、
居住用宅地等であれば330㎡まで
評価額を80%減額できます。
居住用宅地等について特例を適用できるのは、
被相続人の配偶者や、
被相続人と同居していた親族が
取得した場合となりますが、
配偶者や同居親族(法定相続人に限る)
がいない場合で、
相続開始前3年以内に自己所有の家屋に
居住したことがない方であれば、
同居していない親族でも適用できます。